潮位観測から推定された地盤変動


推定手法の例=加藤&津村(1979)の解析法による各験潮場の上下変動


加藤&津村(1979)の解析法について


 この解析法の基礎になっているのは、昭和38年、当時国土地理院の職員であった津村建四朗氏(現在 (財)地震予知総合研究振興会副首席主任研究員)が、潮位データから土地の垂直変動を求める方法として「日本沿岸の平均海面およびその変動研究(T)―潮位変化の地域分布―」〔測地学会誌第9巻第2号(1963)〕に発表したものです。
 これによれば、全国の潮位変動を比較すると、日本沿岸は類似した変動傾向を示すいくつかの海域に分けることができ、その海域ごとに潮位データを比較し、気圧など潮位に影響すると思われる要因を補正していくことで、いわば絶対的な験潮場の上下変動を得ることができます。
 その後昭和54年、地震研究所に移った津村氏は、そこで加藤照之氏(現在東京大学地震研究所教授)と共同で「潮位記録から推定される日本の垂直地殻変動(1951〜1978)」を発表しました。この中で、津村氏の解析法をより信頼度の高いものとするため、発表当時10年間だった解析期間を28年間とし、さらに1950年代以降に多数設置された各機関の験潮場のデータを加え、これを電子計算機によって処理することなどの改良がなされました。

類似した変動傾向を示す海域 (参照:1894年からの年平均潮位グラフ)

 下のグラフは、御前崎検潮所(気象庁)のデータの本解析法による解析結果と、付近に設置されている電子基準点(93101御前崎)の比高グラフとを、同じスケールで並べたものです。(1997年1月から2002年1月)


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