地震予知連絡会の活動報告

第151回地震予知連絡会(2003年4月14日) 議事概要

 平成15年4月14日、国土地理院関東地方測量部において第151回地震予知連絡会が開催され、第18期の委員による役員選出を行うとともに、三ケ日に設置されている気象庁の体積歪計で検出された歪変化について、各種の観測成果の報告が行われ議論がなされた。以下に、その概要について述べる。

1.役員の選挙について

 委員の互選により、会長に大竹政和東北大学名誉教授が選出され、会長から島崎邦彦東京大学地震研究所教授と岡田義光防災科学技術研究所企画部長が副会長に指名された。さらに島崎副会長は強化地域部会長、岡田副会長は特定部会長に指名された。岡田副会長はトピックス部会の部会長にも指名された。また、各部会長によりそれぞれの部会の委員が指名された(第18期地震予知連絡会委員名簿)。

2.会議の公開について

 テレビモニターシステムを使用した会議の公開について、事務局より説明があり、第152回からこのシステムを利用して会議を公開することについて承認された。現時点では隣接した小会議室でのテレビ中継による公開のみであるが、録画も行えることから、他の場所での公開についても考えるべきであるとの意見があった。

3.三ケ日の歪変化について

 2003年4月8日18時頃から気象庁の三ケ日の体積歪計に伸びの変化が現れた。9日の6時頃には判定会委員招集基準のレベル3を超え(判定会は、3カ所以上でレベル3を越えた場合委員が招集される。)、プレスリップの加速フェーズに似た変化を示した。
 三ヶ日体積歪変化(分値)(気象庁資料)

 気象庁の他の歪計、防災科学技術研究所の傾斜計に変化がないことから、プレスリップによる変化ではないと考えられる。
 体積歪変化(分値)、三成分歪変化(分値)(気象庁資料)
 傾斜変化、東海地域に配置している歪計の配置図(気象庁資料)
 (防災科学技術研究所資料)

 また、三ケ日付近のGPS観測結果には変化は現れていない。
 三ヶ日周辺地区GPS連続観測基線図(国土地理院資料)
 成分変化グラフ(国土地理院資料)
 成分変化グラフ(国土地理院資料)