地震予知連絡会の活動報告
第185回地震予知連絡会(2010年2月15日) 議事概要
平成22年2月15日(月)、国土地理院関東地方測量部において第185回地震予知連絡会が開催された。全国の地震活動、地殻変動などに関するモニタリング結果の報告が行われ、続いて重点検討課題として「内陸地震準備過程のモニタリング」に関する報告・議論が行われた。最後に次回の重点検討課題「プレート境界の固着とすべりのシミュレーション—モニタリングによって何が検知されると期待されるのか?」に関する趣旨説明、次年度の地震予知連絡会開催に関する説明等が行われた。以下に、その概要について述べる。
1.地殻活動モニタリングに関する検討
(1)全国の地震活動について
国内で2009年11月から2010年1月までの3ヶ月間に発生したM5以上の地震は18個であった(気象庁資料)。
(2)日本列島の歪み変化
GPS連続観測データによる最近1年間の日本列島の歪み図からは、北海道では2003年9月26日の十勝沖地震の余効変動及び2008年9月11日の十勝沖の地震の余効変動、2009年6月5日の十勝沖の地震に伴う地殻変動の影響が見られ、東北地方では、2008年6月14日に発生した平成20年岩手・宮城内陸地震の余効変動の影響が見られる。伊豆諸島北部では、北東−南西方向の伸びが依然として見られる。また、2008年頃から富士・箱根周辺で、北北東−南南西方向の伸びが見られる。駿河湾周辺では、2009年8月11日に発生した駿河湾の地震に伴う地殻変動の影響が見られる(国土地理院資料)。
(3)平成19年(2007年)新潟県中越沖地震の予測
平成19年(2007年)新潟県中越沖地震(M6.8)に先行した地震の静穏化現象について報告があった。それによると、この地震の前、2000年くらいから震源域近傍で地震活動の静穏化があり、2005年に震源域の深部において広義の前震があったと考えてよいことが報告された(茂木名誉委員資料)。
(4)2009年12月24日房総半島東岸の地震
2009年12月24日に房総半島東岸のほぼ同じ場所でM4クラスの地震が2回発生したが、どちらもプレート境界の相似地震であった。また、この地震に伴う傾斜変化が勝浦東観測点で2009年12月16日頃から27日頃にかけて観測されたが、これはプレート境界のスロースリップを示唆する可能性があるとの報告であった(防災科学技術研究所資料)。
(5)伊豆半島東方沖の地震活動
2009年12月17日から伊豆半島東方沖で地震活動が始まり、17日23時45分のM5.0、18日8時45分のM5.1の地震でそれぞれ震度5弱を観測した。19日23時以降、地震活動は低下し、今回の活動以前の状態に戻ってきている。多くの地震の発震機構は概ね北西−南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型であり、従来からこの付近で見られるものと同様である(気象庁資料)。
この地域での群発地震の活動領域は同じ傾いた面上で少しづつずれた場所であったが、2000年代は比較的規模の小さなやや深い部分での活動であった。今回の活動も同じ傾いた面上で開始したが、深さ約6.5kmから浅い領域に広がって鉛直の面上での活動になり、2000年以降としては新たな領域に広がった(東京大学地震研究所資料)。
東伊豆の体積歪計では、12月16日深夜から縮みの変化が始まり、周辺の傾斜計でもそれに同期した変化が見られた。その後、17日に入って歪み変化が加速するとともに地震活動も活発化した。これらの変化は、20日昼頃からほぼ活動開始前の傾向に戻り、地震活動も低調となった(気象庁資料)。
傾斜計データでは時間とともに傾斜方向の変化が見られ、これは岩脈の貫入した深さが18日午後以降浅くなったとしておおよそ説明可能であった(防災科学技術研究所資料)。
GEONETのF3解、水準測量データ、辺長測量データによる力源モデル(矩形ダイク、M5クラスの地震に対応する右横ずれ断層)によれば、ダイク上端の深さは約2.4kmであり、貫入したマグマの総量は3.6×106m3と推定される(国土地理院資料)。
(6)東海地域の地殻変動
東海地域の水準測量結果(年周補正後)において、掛川市の水準点140-1に対し御前崎市の水準点2595は、前回と比較して沈降しており、2005年夏以降の沈降のトレンド上にある(国土地理院資料)。
(7)西南日本の深部低周波微動と短期的スロースリップ活動の状況
2009年12月27日から31日にかけて、四国中部で微動・低周波地震活動と同期した傾斜変化が観測された。29日の前後で傾斜変動パターンに変化が見られたことから、その前後の期間に分けて短期的スロースリップイベントの震源モデルを推定したところ、微動活動の移動と同期したすべり域の拡大が見られた(防災科学技術研究所資料)。
(8)ハイチの地震
2010年1月13日6時53分(日本時間)、中米のハイチでMw7.1の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型であった。(気象庁資料)。
「だいち」PALSARデータによれば、地殻変動の集中する領域は、首都ポルトープランスから西へ約20〜50kmの位置にみられ、南行軌道で最大約70cmの衛星−地表間の距離短縮が観測された。2枚のセグメントで矩形断層一様すべりを仮定した震源断層モデルによると、断層長は約35kmで、逆断層成分を含んだ左横ずれのすべり量が約5mと推定されることが示された(暫定)(国土地理院資料)。
2.重点検討課題「内陸地震準備過程のモニタリング」の検討
本課題の目的は、内陸地震の発生に至る準備過程の定量的モデル作成に有効な各種観測・モニタリング結果、および理論的研究をレビューし、特定の断層域への応力集中過程のモニタリングの方向性を検討すること、議論の範囲として、定性的・定量的なモデル構築に向けての1.測地学的観測による歪み集中の特徴と地殻と最上部マントルの不均質性と物性に関わる観測、2.内陸地震発生域への応力集中過程の解明のための観測とモデル化の現状レビューを行うことである。
海溝型大地震に比べて、内陸大地震の発生過程のモデル化の一般化された枠組みはない。ここでは1つの枠組みを紹介する。地震波速度構造、電磁気構造、地震活動、地温勾配、活断層等の観測結果から岩石構造、間隙水圧の分布、熱構造、既存断層等を取り入れた島孤地殻、最上部マントルの不均質なレオロジー構造のモデルを作成し、プレート間相互作用を取り入れて、島孤内の内的変形のシミュレーションを行い、観測事実に整合するようなモデリングを行う(建築研究所芝崎上席研究員資料14頁)。このようなモデル化の結果、断層深部の挙動として、地震間では深部における粒径依存クリープによる局在化した流動と遷移領域におけるすべり加速が起き、地震後には、深部安定領域における余効すべり、粒径依存クリープによる局在化した流動、深部におけるべき乗型クリープによる粘弾性緩和がシミュレーションにより推定された(建築研究所芝崎上席研究員資料)。
また、地下の速度構造の推定結果から、西南日本では断層直下は深くなるにつれて周囲に比べて低速度になる傾向があり、東北日本では、周囲に比べてやや高速度になることが示された。これらの結果は、深さ方向の速度偏差を調べることにより、伏在断層の抽出につながる可能性を示唆している(防災科学技術研究所資料)。
日本の内陸地震地域の比抵抗構造の推定結果が示され、内陸地震域では、地震発生層は、地殻の高比抵抗部に存在し、その下方に非常に顕著な低比抵抗異常が存在していることがわかった(東京工業大学資料16頁)。またニュージーランド国アルパイン断層周辺の電磁探査結果が紹介された。それによると、ニュージーランド南島では、長さ500kmにわたる右横ずれ断層であるアルパイン断層が北東—南西方向に島を横断しており、南島北部のマルボロ地域では、アルパイン断層に平行する5つの横ずれ断層が存在し、南東に向けて順に若くなり、断層の年代と断層の地下構造との関係が紹介された。それによると、南東側の若い断層では、まだ未固結な堆積層の中で破砕することによって、低比抵抗体内部で地震が発生している。より内陸の横ずれ断層帯では、脆性—塑性境界下方に低比抵抗異常が分布し、トラップされている被圧流体が、上方に移動して地震を誘発するモデルあるいは流体を含み変形が容易な下部地殻があり、その上方の地殻で地震が起きているモデルで説明できる。アルパイン断層のさらに北側では、プレート深部から流体が供給される鉛直状の低比抵抗異常が存在している。この地域では豊富な流体が存在することによって空隙圧が高まり、高角の逆断層が発生しうると考えられる。この特徴は東北日本でも見出されているものと共通することが紹介された(東京工業大学資料)。
GEONETにより検出された日本列島の歪速度から、内陸域では活断層周辺等に歪速度の大きい領域が見られることが示された(国土地理院資料)。しかし、活断層周辺の地殻変動に関する諸問題に応えるためには、現在の観測点密度では十分とはいえない。このため、比較的活動度の高いと考えられる断層周辺でGPSの稠密観測によって地殻変動の詳細な空間分布を解明する調査・研究が行われている。糸魚川—静岡構造線断層帯周辺では、稠密観測によって、断層帯北部の短縮歪みの大きな領域の東縁が長野盆地西縁断層帯に一致することや、断層帯北部では断層の西側まで歪みの大きな領域が分布する傾向が示された。活断層周辺に非地震時の地殻変動が集中する原因としては、活断層の深部延長において、局在化したせん断帯があるためであると考えられており、下部地殻全体が流動するモデルでは説明が難しいということが紹介された。また地震後の余効変動の結果から地下の粘性構造に関する研究が紹介され下部地殻よりも上部マントルの方が粘性率が小さいという結果が紹介された。
跡津川断層に平行な基線とそれを横切る基線のVp、Vs異常が示され、地震発生域の下部に低速度層があることが示された(東京大学地震研究所資料18頁)。また稠密な地殻変動速度の観測結果は、水平相対速度が1mm/year以下となる範囲は跡津川断層の地表トレースとほぼ一致することが示され、こうした地殻変動のパターンから将来の地震発生領域の広がりを非地震時の地殻変動パターンから推定できる可能性を示唆する結果が得られた(名古屋大学資料)。これらの観測結果に対して、地殻深部で非地震時に変形が起こり、その結果活断層域にストレスがたまっていくという概念的なモデルが紹介された(地震研資料)。
山陰地域では海岸線にほぼ平行に地震活動帯が存在する。この地震帯にそった広帯域MT観測により推定された比抵抗構造は地震帯直下の南側に低比抵抗構造が存在し、第四紀火山を横切る観測線では、相対的に浅部から低比抵抗領域となっていることが示された。また山陰地域の地震帯に関して、応力インバージョンによる応力場の推定とFEMによるモデリングを行った結果、地震帯において応力場の回転が起こっており、それは下部地殻の不均質構造により説明可能であることが分かった(京都大学防災研究所資料)。
Vp/Vsから推定される東北日本弧の深部構造は、火山列に沿って最上部マントルに非常に柔らかい物質(おそらくは主としてマグマ)が存在していることを示す(東北大学資料20頁)。また、東北日本弧には脊梁に沿った領域と日本海東縁及び宮城県北部の3本の南北に伸びる「歪み集中帯」の存在がGPS観測によって推定されており、多くの微小浅発地震は、この歪み集中帯で生じていることが示された(東北大学資料20頁)。これらの観測結果のモデルとして、地殻が水平方向に均質ではなく、脊梁直下では、深部から供給された溶融体の熱と、溶融体の固結によって放出された水の影響で下部地殻が局所的に軟化しており、この状況でプレート運動起源の東西圧縮の応力が働くとその軟化域の直上に応力と歪みが集中する。東西の短縮変形に伴って地震活動と地殻の隆起が生じ、その両側に存在する過去の正断層が逆断層として活動することになる。軟化域の分布には、南北でも変化があり、火山の下では、軟化が進み、火山と火山の間の領域では「変形遅れ」が生じて、そこに応力が集中する。その結果、やがて断層が動いて大地震として応力を開放するというモデルが紹介された(東北大学資料)。
東北地方の内部構造に基づく3次元モデルを用いて、シミュレーションが行われ、東北地方の脊梁山脈周辺の変形過程をある程度再現する結果が紹介された。すなわち、脊梁山脈の隆起が起き、脊梁山脈の両側で応力が高くなり、断層が形成されていくという地殻変動の様子が示された(建築研芝崎上席研究員資料)。
以上の成果報告に対して、地質学的なデータとの不整合があることが指摘され、今後こういったデータを活用してほしい、とのコメントがあった。また、別のコメントとしては、地下構造の不均質を用いるのもいいが、単純な構造を突き詰める研究を進めていくことも必要ではないかとの指摘もあった。また以上の発表には断層面の不均質性に関する報告があまりなかったが、この点も今後調査していく必要性が指摘された。
3.次回(第186回)重点検討課題「プレート境界の固着とすべりのシミュレーション —モニタリングによって何が検知されると期待されるのか?」の趣旨説明
本課題の目的は、太平洋プレートやフィリピン海プレートの沈み込み境界における固着とすべりに関する現状のシミュレーションの成果やその限界を理解することにより、観測モニタリングの指針を得ることである。議論の範囲は、1.様々なタイプのイベントを生じさせるための条件、2.アスペリティ破壊の規模、再来間隔、震源過程のゆらぎをもたらす原因、3.大地震の前に生起する現象、想定される現象に対する検知能力の検証までである。2部にわかれて検討が行われ、第1部では数値シミュレーションの現状について、第2部では大地震前の変化の検知能力について、検討するという説明があった(趣旨説明者:東北大学松澤暢副会長資料)。
4.平成22年度地震予知連絡会の開催について
平成22年度の地震予知連絡会の開催日程(案)及び議事の流れ、今後の重点検討課題名について説明があった(事務局資料)。
(事務局:国土地理院)
各機関からの提出議題
《地殻活動モニタリング結果》
【1】気象庁 1.日本とその周辺 A1 全国M5以上の地震と主な地震の発震機構 2.北海道地方とその周辺 C 網走地方喜多見地方の地震(11月19日M4.2) C 北海道東方沖の地震(11月24日M5.0) C 釧路支庁南部の地震(12月28日M5.0) C 十勝支庁南部の地震(1月15日M5.0) C 北海道東方沖の地震(1月16日M5.1) 3.東北地方とその周辺 C 福島・栃木県境の地震(11月21日M4.5) C 日本海北部の地震(12月24日M6.1) C 青森県東方沖の地震(1月24日M4.5) C 宮城県北部の地震(1月30日M4.0) C 宮城県南部の地震(1月30日M4.1) 4.関東・中部地方とその周辺 C 小笠原諸島西方沖の地震(11月4日M5.6) C 福井県嶺南の地震(11月22日にM3.7の地震が2回) A1 伊豆半島東方沖の地震(12月17日M5.0, 12月18日M5.1等) C 栃木県南部の地震(12月18日M5.1) C 静岡県伊豆地方の地震(1月21日M4.4) C 東海地域の地震活動 C 東海・南関東地方の地殻変動 5.近畿・中国・四国地方とその周辺 C 土佐湾の地震(12月16日M4.6) 6.九州地方とその周辺 C 奄美大島近海の地震(1月7日M4.8) C 大隅半島東方沖の地震(1月25日M5.4) 7.沖縄地方とその周辺 C 台湾付近の地震(12月19日M6.7) C 沖縄本島北西沖の地震(1月15日M5.6) 8.期間外・海外 C 石垣島近海の地震(2月7日M6.5) A1 ハイチの地震(1月13日Mw7.1) 9.期間外・海外 C 2009年相似地震の予測成績(気象研究所・東北大学) 【2】国土地理院 1.日本全国の地殻変動 A2 GEONETによる全国の地殻水平変動 A2 GEONETによる2期間の地殻水平変動ベクトルの差 A2 GPS連続観測から推定した日本列島の歪み変化 2.北海道地方の地殻変動 C 北海道太平洋岸 GPS連続観測時系列 C 基線ベクトルの成分変位と速度グラフ C 2004年釧路沖の地震以降の累積推定すべり分布 3.東北地方の地殻変動 C 東北地方太平洋岸 GPS連続観測時系列 C 宮城・福島・茨城県太平洋岸 GPS連続観測時系列 4.関東甲信地方の地殻変動 C 関東地方の上下変動 A2 館山地殻活動観測場観測結果 C 鹿野山精密辺長連続観測 C 富士山周辺の地殻変動 5.伊豆地方の地殻変動 C 伊東・油壷・初島・真鶴各験潮場間の月平均潮位差 A2 伊豆の上下変動 C 伊豆半島および伊豆諸島の地殻水平・上下変動図 C 伊豆東部地区 GPS連続観測時系列 C 伊豆半島東部測距連続観測 C 伊豆諸島地区 GPS連続観測時系列 C 精密辺長測量 川奈地区 A2 伊豆半島東方沖の地震に関連する力源モデル A2 伊豆半島東方沖の地震に関連するダイク・横ずれ断層の推定時空間変化 C 伊豆半島東方沖の地震に関連するGPS基線変化 6.東海地方の地殻変動 C 東海地方各験潮場間の月平均潮位差 A2 森〜掛川〜御前崎間の上下変動 A2 菊川市付近の水準測量結果 A2 東海地方の上下変動 C 御前崎周辺 GPS連続観測時系列 C 駿河湾周辺 GPS連続観測時系列 C 御前崎長距離水管傾斜計月平均 C 御前崎・切山長距離水管傾斜計による傾斜変化(日平均,時間平均) C 御前崎地中地殻活動観測装置観測 C 御前崎における絶対重力変化 A2 東海地方の非定常地殻変動 8.北陸・中部地方の地殻変動 C 北陸・中部・近畿地方の上下変動 9.中国・四国地方の地殻変動 C 四国地方の上下変動 C 豊後水道の地殻変動 10.その他 A2 2010年1月12日ハイチ共和国の地震に関する合成開口レーダー解析結果 【3】北海道大学 議題提出無し 【4】東北大学 議題提出無し 【5】東京大学理学系研究科・地震研究所 A3 伊豆半島東方沖の地震活動 C 2009年12月伊東群発地震活動中の絶対重力変化 C 日光・足尾付近の地震活動(2009年11月〜2010年1月) C 富士川・駿河湾地方における地殻変動観測(その34) C 弥彦地殻変動観測所における傾斜観測(1967-2009) 【6】東京工業大学 議題提出無し 【7】名古屋大学 議題提出無し 【8】京都大学防災研究所 C 近畿地方北部の地殻活動 【9】九州大学 議題提出無し 【10】鹿児島大学 議題提出無し 【11】統計数理研究所 A3 活断層のずれ情報を利用したBPT過程のベイズ型予測について A3 2008年 岩手宮城内陸地震前の断層南部周辺の地殻変動について 【12】防災科学技術研究所 C 関東・東海地域における最近の地震活動(2009年11月〜2010年1月) C 関東・東海地域における最近の地殻傾斜変動(2009年11月〜2010年1月) C 伊豆地域・駿河湾西岸域の国土地理院と防災科研のGPS観測網による地殻変動の観測 (2008年4月〜2010年1月) C 関東地方のGEONET観測網による地殻変動観測(2007年1月〜2010年1月) C GEONET点観測結果による2009年12月の伊東沖の群発活動による地殻変動 C 1952年、2003年の十勝沖地震に先行して現れた地震活動変化の特徴的パタン C 宮城県沖地震活動のパタン変化 A3 2009年12月24日 房総半島東岸の地震 A3 2009年12月伊豆半島東方沖の地震活動 A3 2009年12月伊豆半島東方沖の地震・火山活動に伴う傾斜計変化 A3 西南日本の深部低周波微動・短期的スロースリップ活動状況(2009年11月〜2010年2月) A3 日本周辺における浅部超低周波地震活動(2009年11月〜2010年1月) 【13】産業技術総合研究所 1.関東・甲信越地方 C 東海・伊豆地域における地下水等観測結果(2009年11月〜2010年1月) C 神奈川県西部地域の地下水位観測(2009年11月〜2010年1月) -- 神奈川県温泉地学研究所・産総研 C 2009年12月の伊豆半島東方沖群発地震活動前後の伊東市周辺における地下水・地殻歪変化 2.北陸・中部地方 C 岐阜県東部の活断層周辺における地殻活動観測結果(2009年11月〜2010年1月) 3.近畿地方 C 近畿地域の地下水・歪観測結果(2009年11月〜2010年1月) 4.中国・四国地方 C 鳥取県・岡山県・島根県における温泉水・地下水変化(2009年11月〜2010年1月) −鳥取大学工学部・産総研− 【14】海上保安庁 C GPSによる地殻変動監視観測 【15】茂木清夫名誉委員 A3 2007年新潟県中越沖地震(M6.8)に先行した前駆的地震静穏化現象
A1〜Cの分類は以下のとおりとなっています。 (A1)地殻活動モニタリング結果に関する検討報告(気象庁) (A2)地殻活動モニタリング結果に関する検討報告(国土地理院) (A3)地殻活動モニタリング結果に関する検討報告(その他の機関) (C) 資料提出のみ
重点検討課題「内陸地震準備過程のモニタリング」プログラム
○冒頭説明(趣旨説明者 桑原委員)
内陸地震の発生に至る準備過程の定量的モデル作成に有効な各種観測・モニタリング結果,および理論的研究をレビューし,特定の断層域への応力集中過程のモニタリングの方向性を検討する。
○地下構造と地震活動・活断層の空間分布の特徴 防災科学技術研究所 ○活断層深部の比抵抗構造と物性 東京工業大学 ○測地観測による断層周辺での地殻変動分布の特徴と断層深部すべり 国土地理院 ○歪集中帯(跡津川断層域)における地殻内不均質構造と内陸震源域への歪・応力集中プロセス 東京大学地震研究所 ○中部日本活断層域における地殻変動・レオロジー構造と応力蓄積過程 名古屋大学 ○西南日本のひずみ集中域の地下構造・断層強度の観測と応力集中機構のモデル化 京都大学防災研究所 ○東北日本のひずみ集中域の空間分布と地下構造・地震活動の関係,応力集中機構の解明 東北大学 ○内陸大地震発生過程のモデル化の枠組み—東北日本脊梁山脈周辺を中心に— 独立行政法人 建築研究所 国際地震工学センター 上席研究員 芝崎 文一郎